厚生労働省は、開業医の診療報酬について、夜間診察を手厚くする一方で、その財源捻出(ねんしゅつ)のために初診・再診料を引き下げる方向で検討に入りました。夜間の救急医療で開業医が一定の役割を担うよう促すことで、病院勤務医が診る救急患者数を減らし、負担軽減するのが狙いのようですが、日本医師会は反発しており、調整は難航しそうです。
2008年度の診療報酬改定について議論する中央社会保険医療協議会(中医協)に提案した。病院の勤務医の過酷な労働条件が、医師の病院離れや地方病院での医師不足の原因との指摘があり、2008年度改定でも勤務医の負担軽減は主要な課題の一つです。
厚生労働省の調べでは、午後6時以降に開業している診療所が多い地域では、救急医療で病院が受け入れる患者の数が比較的少ないため、夜間開業の報酬を手厚くすることで夜間対応の診療所の数が増えれば、その分、病院の勤務医の負担も軽減されると厚生労働省はみているようです。ただ、社会保障費の抑制傾向の中で新たな財源確保は難しいことから、開業医の初診・再診料を引き下げることで、財源に充てるとしました。来年4月にスタートする75歳以上の後期高齢者向け医療では、再診料を引き下げ、その分を、患者を総合的、継続的に診る「主治医」への報酬などに充てる考えを示しました。
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