厚生労働省は、診療報酬改定に反映させる目的で医療機関の経営状況をみる「2007年度医療経済実態調査」の結果を公表、今回、開業医の給与を初めて調べた結果、平均年収は2,531万円で、病院勤務医の1.8倍に達することが分かりました。厚生労働省は2008年度改定で開業医の収入を抑える意向だそうです。ただ、日本医師会は調査対象の勤務医の平均年齢が42歳なのに対し、開業医は59歳であることなどを挙げ、「不見識な調査だ」と猛反発しています。
開業医については、医療法人から給与の形で受け取っている院長の収入を調べた結果、平均年収は民間病院長(3,110万円)よりは少なかったものの、公立病院長(1,959万円)や勤務医(1,414万円)を大きく上回っています。
開業に転じる勤務医の増加が医師不足の一因となっていることから、厚生労働省は開業医の再診料などを引き下げ、勤務医との所得格差を是正する考えです。
ただ、医師不足解消を狙い、医療機関が医師の待遇を手厚くしている傾向もうかがえます。そのしわ寄せで、事務員ら他の職員の給与は引き下げられ、収入の「院内格差」が広がっています。民間病院長の年収は前回調査より3.5%増、勤務医も3.2%増なのに対し、薬剤師は5.3%減の572万円、事務職員は3.4%減の486万円、看護師は1.8%減の514万円でした。
調査は今年6月に実施し、961病院、1.155診療所などの回答を得ました。
0 件のコメント:
コメントを投稿