2007年11月13日火曜日

公立病院改革、目標未達成なら病床削減・総務省懇談会が指針案

 総務省の公立病院改革懇談会(座長、長隆・公認会計士)は、赤字が多い公立病院の改革に向けた指針案をまとめました。数値目標を掲げ、例えば病床利用率が3年連続して70%未満の病院には、病床数の削減や診療所への転換など効率化を求めることになります。基幹病院への機能集約など近隣病院の再編も促します。総務省は交付税などで支援していく考えです。
 公立病院は約970ありますが、2006年度は7割以上の721病院が赤字です。赤字額は2,229億円で、経営改善が課題となっている。総務省は年内に指針を決定し、自治体に正式に通知する見込み。再編を促すための財政措置策も盛り込む。
 指針案では、自治体が経営効率化については3年間、再編は5年間をメドにした改革プランを作成。病床利用率、職員給与費比率、経常収支比率の3種類の数値目標を必ず設定するほか、百床あたりの職員数など自治体が必要だと判断した目標を定めます。

2007年11月12日月曜日

医療定額制度、中堅病院も・厚生労働省方針

 厚生労働省は病気ごとに標準的な医療費を定める「定額払い方式」の普及を加速するため、2008年度から対象病院を拡大する方針を固めました。大学病院など の大病院を中心に導入を認めてきましたが、一般の中堅病院も対象とする考えです。定額制の病院に前年度並みの収入を保証する制度は2009年度末で廃止し、医療費の 抑制を図るようです。
 診療報酬は医療行為を積み上げて算定する「出来高払い方式」が基本で、必要性の低い検査や投薬などで報酬をかさ上げする過剰診療が起きやすいことが以前からしてきされていました。これに歯 止めをかけるのが「定額払い方式」の狙いで、患者負担も軽くなります。病院にとっても本当に必要な医療行為だけを行って効率化を進めれば、コストが減って利益が大 きくなるとの見込みです。

2007年11月7日水曜日

混合診療の保険不給付は違法、東京地裁判決

 国は、保険対象の治療と対象外の治療を組み合わせる「混合診療」の場合、原則としてすべて保険対象外と取り扱っています。つまり、健康保険が使える診療(保険診療)に上乗せして保険外の診療(自由診療)を受けた場合、保険診療分まで全額患者負担になります。
 今回、東京地裁で、神奈川県内のがん患者が国を相手取り、本来は保険が利く治療分まで給付しないのは違法だとして、国に保険給付を受ける権利の確認を求めた訴訟の判決がありました。定塚誠裁判長は、保険診療と自由診療を併用する「混合診療」を原則禁止している国の政策について、「混合診療を理由に保険適用せず全額を自己負担としたのは違法」とし、原告に保険診療分の受給権があることを認め、国側敗訴の判決を言い渡しました。こうした運用を違法とする司法判断が出たことで、厚生労働省は混合診療への対応の見直しを迫られそうです。
 訴えていたのは神奈川県在住の団体職員の男性(60)で、男性は腎臓がんの治療のため、2001年9月以降、主治医の勧めで、保険対象の「インターフェロン療法」と保険対象外の「活性化自己リンパ球移入療法」を併用して受けていたそうです。

2007年11月6日火曜日

診療報酬改定、攻防本格化・財制審、下げ提言へ

 高齢化で膨らむ医療費をめぐり、来年度の診療報酬改定に向けた攻防が本格化してきました。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は11月5日の部会で、歳出改革を進める観点から「診療報酬の引き下げが必要」との認識で一致。月内にまとめる予算編成の建議に盛り込む方針を固めました。だが、与党内には報酬引き上げ論も根強く、調整は難航が必至の情勢。政局の流動化とも絡み、予算編成での大きな焦点になりそうです。
 診療報酬はここ最近は2年に一度改定しており、来年度は改正年にあたります。医師の技術料である本体部分と薬価などの総枠の増減は年内に政府決定するため、攻防は予算編成作業と並行して進むようです。(日経新聞記事から)

2007年11月4日日曜日

開業医の診察料分減額 夜間は増やす

 厚生労働省は、開業医の診療報酬について、夜間診察を手厚くする一方で、その財源捻出(ねんしゅつ)のために初診・再診料を引き下げる方向で検討に入りました。夜間の救急医療で開業医が一定の役割を担うよう促すことで、病院勤務医が診る救急患者数を減らし、負担軽減するのが狙いのようですが、日本医師会は反発しており、調整は難航しそうです。
 2008年度の診療報酬改定について議論する中央社会保険医療協議会(中医協)に提案した。病院の勤務医の過酷な労働条件が、医師の病院離れや地方病院での医師不足の原因との指摘があり、2008年度改定でも勤務医の負担軽減は主要な課題の一つです。
 厚生労働省の調べでは、午後6時以降に開業している診療所が多い地域では、救急医療で病院が受け入れる患者の数が比較的少ないため、夜間開業の報酬を手厚くすることで夜間対応の診療所の数が増えれば、その分、病院の勤務医の負担も軽減されると厚生労働省はみているようです。ただ、社会保障費の抑制傾向の中で新たな財源確保は難しいことから、開業医の初診・再診料を引き下げることで、財源に充てるとしました。来年4月にスタートする75歳以上の後期高齢者向け医療では、再診料を引き下げ、その分を、患者を総合的、継続的に診る「主治医」への報酬などに充てる考えを示しました。

2007年10月29日月曜日

開業医の年収、勤務医の年収

 厚生労働省は、診療報酬改定に反映させる目的で医療機関の経営状況をみる「2007年度医療経済実態調査」の結果を公表、今回、開業医の給与を初めて調べた結果、平均年収は2,531万円で、病院勤務医の1.8倍に達することが分かりました。厚生労働省は2008年度改定で開業医の収入を抑える意向だそうです。ただ、日本医師会は調査対象の勤務医の平均年齢が42歳なのに対し、開業医は59歳であることなどを挙げ、「不見識な調査だ」と猛反発しています。 
 開業医については、医療法人から給与の形で受け取っている院長の収入を調べた結果、平均年収は民間病院長(3,110万円)よりは少なかったものの、公立病院長(1,959万円)や勤務医(1,414万円)を大きく上回っています。
 開業に転じる勤務医の増加が医師不足の一因となっていることから、厚生労働省は開業医の再診料などを引き下げ、勤務医との所得格差を是正する考えです。
 ただ、医師不足解消を狙い、医療機関が医師の待遇を手厚くしている傾向もうかがえます。そのしわ寄せで、事務員ら他の職員の給与は引き下げられ、収入の「院内格差」が広がっています。民間病院長の年収は前回調査より3.5%増、勤務医も3.2%増なのに対し、薬剤師は5.3%減の572万円、事務職員は3.4%減の486万円、看護師は1.8%減の514万円でした。
 調査は今年6月に実施し、961病院、1.155診療所などの回答を得ました。

2007年10月25日木曜日

高齢者医療、負担増凍結で与党合意

 JTBは、大手補聴器販売のハーモニー補聴器と共同で、中・軽度の難聴者向けツアーを発売します。聴覚障害について事前に研修を受けた添乗員が同行し、ホワイトボードやカードを使った連絡や情報提供を行うそうです。販売はJTB首都圏バリアフリープラザが担当。沖縄4日間、ラスベガス6日間など4コースで、3月末までに100人の参加を目指すそうです。

高齢者医療、負担増凍結で与党合意
 自民、公明両党は、来年4月からの高齢者医療費の負担増凍結について、新たに保険料が必要な75歳以上の軽減策について事実上合意しました。来年4月から6か月間は保険料を免除し、同年10月からの6か月間は9割減額とします。与党は、1割から2割に引き上げる予定だった70歳~74歳の医療費窓口負担を、1年間は1割のまま据え置くことで、すでに合意しており、負担増凍結計画の全体像が固まりました。凍結策に必要な財源は1,500億円程度で、政府は今年度の補正予算案に計上する方針です。国会内で開かれた「与党高齢者医療制度に関するプロジェクトチーム」(座長=鈴木俊一自民党社会保障制度調査会長)で軽減策に合意し、30日にも政府・与党として決定します。
 保険料の軽減は、約1,300万人いる75歳以上の高齢者のうち、現在は会社員の子供らに扶養され、保険料を払っていない約200万人が対象。2008年4月から9月末までの6か月間は保険料負担はゼロとし、2008年10月から2009年3月末までは保険料を9割減額とします。360億円程度の財源が必要とみられます。また、2009年4月以降は、政府がすでに決めていた激変緩和措置によって1年間は5割減額した保険料(月額1,800円程度)が適用されます。
 一方、70歳~74歳の窓口負担の凍結は1年間で、1,100億円程度の財源が必要です。与党は、65歳~74歳の「前期高齢者」と呼ばれる高齢者の窓口負担などについて、今後、法改正も含めた抜本的な修正を議論する方針です。負担増の凍結に伴い、保険料徴収などに使う地方自治体のコンピューターシステムの修正が必要になります。修正の費用は最大100億円程度とみられ、原則として国が負担する方針です。